(この記事にはプロモーションが含まれます)

中小企業診断士と一緒に取ると仕事が広がる資格ってあるのかな?せっかくなら試験でも有利になる組み合わせがいいんだけど…
こんなギモンに答えます。
さきに結論から言いますと、
●応用情報技術者:診断士1次「経営情報システム」が科目免除になる唯一の汎用IT資格
●行政書士:2026年の法改正で補助金申請書類の作成が行政書士の独占業務と明確化。補助金支援をする診断士の必須級
●知的財産管理技能検定:公的な知財支援の現場で診断士と弁理士が協働。経営法務の知識がそのまま活きる
●宅建士:事業承継や店舗・不動産活用の相談に強くなる
「試験で有利になるか」「仕事が広がるか」の2つの視点で、それぞれ根拠つきで解説していきますね。
ダブルライセンスを考える2つの視点
資格の組み合わせを考えるときは、次の2つを分けて考えるとスッキリしますよ。
●①試験上のメリット:診断士1次試験の科目免除が使えるか
●②仕事上のシナジー:診断士の業務と組み合わせて独占業務や専門性が増えるか
①の科目免除は、令和8年度の1次試験案内に対象資格が明記されています。意外と誤解が多いので、先に正しい情報を押さえておきましょう。
| 免除される科目 | 主な対象者 |
|---|---|
| 経営情報システム | 応用情報技術者、ITストラテジスト、システムアーキテクト、プロジェクトマネージャ等の情報処理技術者試験合格者、技術士(情報工学部門) |
| 財務・会計 | 公認会計士、税理士(試験合格者・試験免除者含む)、弁護士、不動産鑑定士 等 |
| 経営法務 | 弁護士・司法試験合格者のみ |
| 経済学・経済政策 | 経済学の大学教授等、経済学博士、公認会計士試験で経済学を受験して合格した者 |

ネットでよく見る「弁理士や司法書士を取れば経営法務が免除」は誤りです。経営法務の免除は弁護士だけ。行政書士・宅建・知財検定にも免除はありません
つまり、働きながら現実的に狙える資格で「科目免除」まで取れるのは応用情報技術者ということになります。ここから4つの資格を順番に見ていきましょう。
①応用情報技術者【1次試験の科目免除+DX支援】
試験上のメリット:応用情報技術者に合格していると、診断士1次の「経営情報システム」が免除申請できます(申込時に合格証書の画像をアップロード)。7科目が6科目になるだけで、学習負荷は目に見えて軽くなりますよ。
仕事上のシナジー:中小企業のデジタル化支援は診断士の主戦場のひとつ。IT導入補助金は2026年から「デジタル化・AI導入補助金2026」に衣替えし、DX支援の需要は増える一方です。「経営も分かってITも語れる」診断士は、IT導入支援事業者やベンダーとの橋渡し役として重宝されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | なし |
| 直近の合格率 | 令和7年度秋期 24.5%(受験44,005人・合格10,792人) |
| 注意点 | 令和8年度からCBT方式・前期/後期制に移行。2027年度から新制度予定 |

IT系の実務経験がある人は、先に応用情報を取ってから診断士に挑む順番も十分アリですよ
応用情報技術者試験は2027年度から新しい試験制度に変わる予定です
応用情報を先に取ろうと考えている人に、ひとつ大事なお知らせがあります。IPA(情報処理推進機構)の応用情報技術者試験のページには、現行の試験制度は2026年度の試験をもって終了し、2027年度から新試験制度に移行する予定と書かれています(2026年9月14日に確認)。
| 項目 | 公式に出ている情報(2026年9月14日時点) |
|---|---|
| 2026年度の実施方式 | CBT方式で「前期」「後期」に実施 |
| 現行制度 | 2026年度の試験実施をもって終了予定 |
| 新制度 | 2027年度から移行予定。検討状況は2026年3月31日に公表、サンプル問題とシラバスは2026年8月31日に更新 |
| 診断士1次の科目免除 | 令和8年度の試験案内では「応用情報技術者」の合格者が経営情報システムの免除対象 |
| 新制度の合格者の扱い | 令和8年度の診断士試験案内には書かれていない(2027年度以降の扱いは未公表) |
すでに応用情報に合格している人は、令和8年度の試験案内の条件で免除を申請できます。気をつけたいのは、これから取る人です。新しい試験制度の合格者が診断士試験で同じように免除されるかどうかは、この記事を書いている時点ではどこにも発表されていません。

「新制度の試験に受かったら免除される」と決めつけて計画を立てるのは危険です。毎年春に出る診断士の1次試験案内で、免除対象の一覧を必ず確認してくださいね
●現行制度の応用情報は2026年度の試験が最後の予定(IPA公表)
●診断士の免除に使えるかは、受ける年度の1次試験案内の一覧で判断する
●新制度の合格者の扱いは未公表。わからないことは受験申込の前に連合会の試験係へ問い合わせる(試験案内にもそう書かれている)
●免除しても受験手数料は同じ。免除は「受験料を下げる」ためではなく「勉強する科目を減らす」ためのもの
なお、科目免除をどう使うと得かは、1次試験の合格基準(総点数の60%以上かつ40%未満の科目なし)と関係します。科目合格の仕組みは「1次試験に不合格だったときの対策」で、試験全体の難しさは「中小企業診断士の難易度」で詳しく解説しています。
②行政書士【2026年の法改正で重要度が急上昇】
これは「相性がいい」というより、2026年からは実務上の必須級になったと言っていい資格です。
2026年1月1日施行の行政書士法改正で、「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」官公署に提出する書類を作成することは、行政書士でない者には禁止と明確化されました。補助金の申請書類も対象で、違反には罰則(1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)があります。コンサル料という名目でも逃れられません。
診断士の仕事で補助金支援は大きな柱ですが、「事業計画のアドバイス」と「申請書類の作成代行」は線引きが必要になったんです。行政書士を持っていれば、計画づくりから申請書類の作成、さらに創業時の定款作成や許認可申請まで一気通貫で請け負えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 年齢・学歴不問 |
| 直近の合格率 | 令和7年度 14.54%(受験50,163人・合格7,292人) |
| 試験日 | 令和8年度は2026年11月8日(日) |
行政書士の通信講座としては資格スクエアが法律系に強く、2027年度合格目標の1年合格講座は159,500円(テキストあり)、テキストなしなら148,500円です(2026年9月14日に公式の講座ページで確認)。合格時の返金・お祝い金などの特典は講座や年度ごとに条件が変わるので、申し込む前に公式ページで確認してくださいね。無料会員登録で講義を体験できますよ。

補助金支援を本業にしたい診断士には、いま一番おすすめしたい組み合わせです!
③知的財産管理技能検定【知財経営×経営法務】
仕事上のシナジー:INPIT(工業所有権情報・研修館)が全国47都道府県に置く「知財総合支援窓口」は、弁理士・弁護士・中小企業診断士などの専門家が協働して支援する体制だと公式に明記されています。東京都の診断士協会には知財活用の研究会もあり、診断士が知財支援に関わる土壌はすでにあるんです。
試験上のメリット:科目免除はありませんが、診断士1次「経営法務」の知的財産法の分野と出題範囲が重なります。診断士の勉強がそのまま知財検定の土台になりますよ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 3級は実質制限なし。2級は3級合格または実務経験2年など |
| 直近の合格率の目安 | 第53回(2026年3月)2級学科 約45%/3級学科 約65%(申込者数ベースの概算) |
| 受験手数料 | 3級 学科・実技各6,100円、2級 各8,200円 |
資格スクエアには「3級・2級まとめて対策講座」があり、低コストで始められます。2026年9月14日に公式ページを確認したところ、第55回・第56回検定対応版が22,000円(販売は2027年3月6日まで)、第54回・第55回検定対応版はクーポンコード入力で40%オフの13,200円(販売は2026年11月14日まで)でした。
④宅地建物取引士【事業承継・不動産活用の相談に強くなる】
こちらは公的な裏付けというより「相性論」ですが、事業承継・M&Aでの不動産評価、店舗や工場の立地・賃貸借の相談は診断士の現場で頻繁に出てきます。宅建の知識があると、不動産が絡む経営相談で一段深い提案ができますよ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 年齢・学歴不問 |
| 直近の合格率 | 令和7年度 18.7%(受験245,462人・合格45,821人、過去10年で最多) |
資格スクエアの宅建コンプリート講座は77,000円(製本テキストあり)・66,000円(テキストなし)。2026年度合格向けの講座は2026年9月18日まで終売30%オフで、クーポンコードを入れると53,900円・46,200円になります(2026年9月14日に公式で確認)。一般教育訓練給付制度の指定講座です。合格お祝い金5,000円は、公式ページの表記では「令和7年度試験合格者が対象」「合格体験記への協力など一定条件あり」となっているので、今年度の扱いは申し込む前に確認してください。

4つの中で「試験の難易度」が一番手頃なのが宅建。ダブルライセンスの1つ目として取りやすいですよ
番外:弁理士は「最強だが最難関」
知財の専門家である弁理士と診断士の組み合わせは技術経営の分野で強力ですが、令和7年度の合格率は6.4%(合格者205人)、平均受験回数2.9回という最難関クラス。繰り返しますが「弁理士で経営法務が免除」にはならないので、取るなら純粋に専門性のためと割り切りましょう。
どれから取る?選び方の目安
●IT実務経験あり → 応用情報(科目免除で診断士が近づく)
●補助金・創業支援で独立したい → 行政書士(2026年法改正で必須級)
●製造業・技術系の支援がしたい → 知財検定(まず3級・2級)
●まず1つ手堅く取りたい → 宅建
なお、ダブルライセンスは「診断士の合格が先」が基本です。資格を増やす前に、まず診断士の1次を突破しましょう(通信講座の比較はこちら)。診断士がキャリアに効く理由は「診断士は転職に有利?」でも書いています。
1次試験の科目免除になる資格の一覧【令和8年度の試験案内より】
「応用情報で科目免除」と書きましたが、ではほかにどんな資格が免除になるのか。ここは他資格保有による免除の話なので、日本中小企業診断士協会連合会が出している令和8年度第1次試験の試験案内から、そのまま一覧にしておきます。
| 免除される科目 | 他資格等保有による免除の対象者 |
|---|---|
| 経済学・経済政策 | 大学等の経済学の教授・准教授(旧助教授、通算3年以上)/経済学博士/公認会計士試験(旧第2次試験)で経済学を受験して合格した人 |
| 財務・会計 | 不動産鑑定士、同試験合格者、不動産鑑定士補など/公認会計士、同試験合格者、会計士補など/税理士、税理士試験合格者・免除者、弁護士となる資格を有する人 |
| 経営法務 | 弁護士、司法試験合格者、旧司法試験第2次試験合格者 |
| 経営情報システム | 技術士(情報工学部門の登録者に限る)/情報処理技術者試験の合格者(応用情報技術者、ITストラテジスト、システムアーキテクト、システムアナリスト、アプリケーションエンジニア、システム監査、プロジェクトマネージャ、ソフトウェア開発、第1種、情報処理システム監査、特種) |
こうして並べると、免除枠のほとんどが「弁護士・公認会計士・税理士・不動産鑑定士クラス」で埋まっているのがわかると思います。そのなかで応用情報技術者だけは、働きながら半年〜1年で狙える現実的なラインです。ここが「診断士と応用情報の相性がいい」と言われる理由なんですよ。

逆に言うと、この表に弁理士も司法書士も社労士も載っていません。「士業だから経営法務が免除」は成り立たない、という一次情報での裏づけになります。
科目免除を使うときの手続き上の注意
免除は「資格を持っていれば自動で効く」ものではありません。試験案内には手続きの条件がはっきり書かれています。
●申請しないと免除されない。Web申込システムで免除事由を選び、さらに証明書類の画像データ(3,000kb以内・jpg/jpeg/pdf)をアップロードする必要がある
●選択しただけでは免除にならない。郵送や持参での書類提出は受け付けてもらえない
●申込時に入力した氏名と証明書類の氏名が違うと、同一人物と見なされず免除が認められない
●受験手数料は免除申請の有無にかかわらず同額(令和8年度は17,200円・非課税)。科目が減っても安くはならない
●免除が認められた科目は合否判定の対象外になり、その科目は受験できず、試験時間中は試験室に入室もできない
●免除申請は受験申込の受付期間内に完了させる必要があり、期限を過ぎるとどんな理由でも受け付けられない
特に見落としやすいのが「免除しても受験料は同じ」と「免除科目は合否判定の対象外」の2点です。得意科目で点数を稼いで他をカバーする作戦を取りたい人は、あえて免除を使わないという選択もありえます。1次の合格ラインの考え方は「中小企業診断士の難易度」、科目ごとの重さは「勉強時間の配分」で整理しています。
なお上の数字は令和8年度の試験案内にもとづくものです。令和9年度の試験案内はまだ公表されていないので、実際に免除を使うときは必ず最新の案内を確認してください。
よくある質問
中小企業診断士と相性のいい資格は何ですか?
応用情報技術者、行政書士、知的財産管理技能検定、宅地建物取引士などです。それぞれ独立後の業務の幅を広げる方向が異なります。
科目免除が使える資格はありますか?
応用情報技術者試験の合格者は、1次試験の経営情報システムが免除されます。なお経営法務の免除が認められるのは弁護士で、弁理士や司法書士では免除されません。
どの順番で取るのがおすすめですか?
診断士の学習と重なる範囲が多い資格を先に取ると効率的です。応用情報は経営情報システムと重なるため、診断士受験前に取ると免除も使えます。
ダブルライセンスは独立に有利ですか?
有利に働く場面があります。たとえば行政書士は官公署への提出書類作成が独占業務のため、補助金申請支援などで診断士業務と補完関係になります。
科目免除は申請しないと使えませんか?
使えません。令和8年度の試験案内では、Web申込システムで免除される事由を選んだうえで、証明書類の画像データをアップロードすることが条件とされています。事由を選んだだけでは免除にならず、郵送や持参での提出も受け付けられません。受験申込の受付期間内に免除申請まで終える必要がある点にも注意してください。
まとめ 中小企業診断士と相性のいい資格
●応用情報は経営情報システムが免除される唯一の汎用IT資格
●行政書士は2026年法改正で補助金支援と一体の必須級資格に
●知財検定は公的支援の現場で診断士と弁理士が協働する分野
●宅建は事業承継・不動産絡みの相談で効く
●「弁理士・司法書士で経営法務免除」は誤り。免除は弁護士のみ
行政書士・宅建・知財検定は資格スクエアの無料会員登録で講義を体験できます。まずは相性を確かめてみてください。
●IPA「応用情報技術者試験」(2026年度の実施方式・新試験制度への移行予定)
●行政書士試験研究センター(令和8年度行政書士試験のご案内)
●日本中小企業診断士協会連合会「中小企業診断士試験」(試験案内・科目免除の条件)
以上、いろなしでした!