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中小企業診断士で独立したいけど、本当に食べていけるのかな?「独立しても仕事がない」って話もよく聞くし…
こんなギモンに答えます。
さきに結論から言いますと、
●会員診断士の58.9%が独立して活動している
●年間売上は501〜800万円が最多層(20.2%)、1,001万円以上も31.4%
●1日あたりの報酬は公的業務で約4万円、民間業務で約11万円と3倍差
●「食えるか」は民間の顧問契約をどれだけ取れるかで決まる
この記事の数字は、日本中小企業診断士協会連合会が令和8年5月に公表した「中小企業診断士活動状況アンケート調査」結果(令和8年5月)(令和7年11月調査・回答1,847名)という一次データがもとです。ネットの「平均年収○○万円」という根拠不明の数字ではなく、協会のデータで独立後のリアルを見ていきますね。
独立している診断士はどれくらい?
回答者のうちプロコン診断士(独立系)が58.9%、企業内診断士が37.4%。独立年数の内訳は、1年以内8.3%/2〜5年19.6%/5〜10年13.3%/10年以上17.7%です。10年以上続けている人が2割近くいるのは、「食えない資格」という俗説への十分な反証になりますよ。

ただしこれは「協会会員」への調査です。協会に入っていない診断士は含まれていない点は頭に入れておきましょう
独立診断士の年間売上【最新データ】
コンサル業務を年100日以上行っている564名の年間売上の分布がこちらです。
| 年間売上 | 割合 |
|---|---|
| 300万円以内 | 12.4% |
| 301〜500万円 | 19.1% |
| 501〜800万円 | 20.2%(最多) |
| 801〜1,000万円 | 16.0% |
| 1,001〜1,500万円 | 16.5% |
| 1,501〜2,000万円 | 8.2% |
| 2,001万円以上 | 6.7% |
501〜1,500万円のゾーンに52.7%が入っています。会社員の平均年収を超える層がボリュームゾーンで、1,001万円以上も3人に1人弱。一方で300万円以内が12.4%いるのも事実で、「二極化」が実態に近いですね。
●年間売上の設問は、診断士業務の日数が年100日以上と答えた人だけを対象に集計されています
●その回答数は564名。アンケート全体の回答者1,847名の約3割にあたります
●つまり「診断士の仕事でしっかり稼働している人」の分布であって、年に数日だけ動いている人の売上は入っていません
●独立直後で稼働日数が少ない時期は、この分布より下から始まると考えておくのが現実的です

「最多層が501〜800万円」という数字だけが独り歩きしがちですが、母数は年100日以上稼働している564名です。ここを押さえておくと、数字に振り回されずに済みますよ。
※これは「売上」なので、経費を引いた手取りはもう少し下がります。とはいえ診断士は事務所費や設備費が小さい商売なので、他の自営業より売上と所得の差は小さめですよ。

「平均年収」ではなく「分布」で見ると、現実的な目標ラインが見えてきますよね!
1日いくら稼げる?公的と民間で3倍差
同じ調査の「1日あたり報酬」を見ると、独立後の収入を決める構造がはっきり分かります。
| 業務 | 公的業務が中心の人 | 民間業務が中心の人 |
|---|---|---|
| 診断業務 | 約3.9万円/日 | 約10.7万円/日 |
| 経営支援業務 | 約4.3万円/日 | 約11.9万円/日 |
| 講演・研修 | 約4.4万円/日 | 約11.5万円/日 |
| 執筆(400字あたり) | 約1.4万円 | 約1.3万円 |
公的機関(商工会議所の専門家派遣やよろず支援拠点など)の仕事は単価が低い代わりに安定して入りやすく、民間企業との直接契約は単価が高い。独立初期は公的で実績を積み、徐々に民間へシフトするのが王道パターンです。
顧問契約が売上の安定装置
民間中心の診断士は53.5%が顧問契約を持ち、顧問料は月額平均15.09万円、顧問先は平均6.2社。単純計算で月90万円前後の固定収入になります。「食える独立診断士」の正体は、この顧問契約を複数持っている人なんですよ。

最初の顧問先1社を取るまでが一番大変。そこを越えると紹介で増えていく、というのが独立診断士の定番ストーリーです
働き方のリアル:年間120日が「コンサル業務」
平均の業務日数は、診断業務41.2日+経営支援業務81.8日+調査研究31.9日+講演・研修19.3日+執筆21.8日で年間約121日。残りは営業・勉強・協会活動などに使われています。毎日クライアント先にいるわけではなく、稼働日と仕込みの日を自分で設計する働き方ですね。
独立しない人の理由から見える「食えない」パターン
逆に「独立しない」と答えた人の理由は、収入低下の見込み18.8%、収入が安定しない18.5%、受注機会の確保が難しい17.9%、能力不足17.0%。つまり不安の正体は「受注」です。仕事の取り方さえ設計できれば、資格の市場価値自体は上のデータが示すとおり十分にありますよ。
受注ルートの具体策は「独立診断士の仕事の取り方」、会社員のまま準備する方法は「副業診断士から独立する方法」にまとめています。
独立診断士は「どんな形」で仕事をしている?支援形態の内訳
もうひとつ、独立後の働き方を考えるうえで参考になるのがコンサルティングの形態です。同じアンケート(回答1,847名)から、こんな内訳が出ています。
| コンサルティングの形態 | 構成比 |
|---|---|
| 経営全般に関する長期的な支援 | 22.2% |
| 経営全般に関する単発スポット支援(専門家派遣など) | 13.4% |
| 特定の専門分野・課題に関する長期的な支援 | 12.3% |
| 特定の専門分野・課題に関する単発スポット支援 | 8.7% |
| 経営全般に関する中期的な支援(半年〜2年を想定) | 8.6% |
| 特定の専門分野・課題に関する中期的な支援 | 8.4% |
| その他 | 0.7% |
| 無回答 | 25.7% |
長期的な支援を合計すると34.5%、単発スポットの合計は22.1%です。前の章で見た顧問契約(月額平均15.09万円・平均6.2社)は、この「長期的な支援」の受け皿にあたります。
●単発スポット22.1%=専門家派遣など、公的機関経由で入りやすい仕事。実績づくりの入口
●長期的な支援34.5%=収入が読める仕事。ここを増やせるかで年間売上が決まる
●「経営全般」が「特定分野」より多い(22.2%対12.3%)。専門特化より、社長の相談相手として幅広く見る形が主流
●無回答が25.7%と多いため、割合は「回答した人の中での傾向」として読むこと

入口は単発、育てるのは長期。この2階建てを意識して動くと、独立後の売上が安定しやすくなりますよ。
よくある質問
独立した中小企業診断士は食べていけますか?
連合会のアンケートでは、売上501〜800万円が最多層で、1,001万円超も3割程度います。ただし分布の幅が大きく、収入は仕事の取り方によって大きく変わります。
公的な仕事と民間の仕事では単価が違いますか?
違います。公的支援業務は1日あたり約4万円、民間のコンサルティングは1日あたり約11万円が目安とされています。
顧問契約の相場はいくらですか?
月額の平均は15万円前後、契約社数の平均は6社程度という調査結果があります。
独立してすぐに稼げますか?
最初は公的支援業務から始めて実績を作る人が多いです。民間契約は信用の蓄積が前提になるため、時間がかかります。
アンケートの年間売上は、独立した人全員の数字ですか?
いいえ。年間売上の設問は、中小企業診断士業務の日数が年100日以上と答えた方だけを対象に集計されており、回答数は564名です(アンケート全体の回答者は1,847名)。年に数日だけ活動している人の売上は含まれていないため、独立直後で稼働日数が少ない時期は、この分布より下から始まると考えておくのが現実的です。
まとめ 独立診断士は食えるのか
●会員診断士の58.9%が独立、10年以上続ける人も17.7%
●売上は501〜1,500万円に52.7%、1,001万円以上31.4%。二極化が実態
●公的は約4万円/日、民間は約11万円/日。民間顧問契約が収入の柱
●不安の正体は「受注」。取り方を設計すれば食える資格
独立の第一歩は、当然ながら試験合格です。わたしはスタディングで7ヶ月で1次を通過しました(体験談)。講座選びは「通信講座おすすめ比較【2026年最新】」をどうぞ。
独立後の仕事につながる資格として「認定経営革新等支援機関」の認定があります。補助金支援の依頼を受けやすくなるので、独立を具体的に考えるなら早めに確認しておいてください。
以上、いろなしでした!