30代無職は職業訓練をどう使う?給付金とコースの選び方【ハロートレーニング完全ガイド】

30代無職は職業訓練をどう使う?給付金とコースの選び方 キャリア・転職

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30代で無職になった。ハローワークで「職業訓練」を勧められたけど、タダで勉強できるって本当?お金はどうなるの?

こんなギモンに答えます。

さきに結論から言いますと、

この記事の結論

●職業訓練には「公共職業訓練」と「求職者支援訓練(ハロートレーニング)」の2つの入口があり、雇用保険(基本手当)を受給できるかどうかで使う制度が変わる

●雇用保険がない人でも、月8万円以下などの要件を満たせば月10万円の職業訓練受講給付金を受けながら無料で受講できる

●訓練期間は求職者支援訓練が2〜6か月、公共職業訓練(離職者訓練)は概ね3か月〜1年

●申し込みはハローワークの相談から始まり、コース選択→申込み→選考→受講開始という流れ

職業訓練には2つの入口がある(雇用保険の有無で変わる)

30代で無職になったときに使える公的な職業訓練(ハロートレーニング)は、大きく「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2つに分かれます。どちらも受講料は原則無料ですが、対象者と受けられる給付金が違います。厚生労働省が公開している制度の全体像をもとに整理すると、次のようになります。

公共職業訓練(離職者訓練)求職者支援訓練(ハロートレーニング)
主な対象ハローワークの求職者。主に雇用保険(基本手当)を受給している人ハローワークの求職者。主に雇用保険を受給できない人
訓練期間概ね3か月〜1年2〜6か月
受講中の給付雇用保険の基本手当+受講手当(1訓練日500円)+通所手当+寄宿手当職業訓練受講給付金(職業訓練受講手当 月10万円+通所手当+寄宿手当)。要件を満たさない場合は給付金なしで無料受講のみ
実施機関国(ポリテクセンター)・都道府県(職業能力開発校)・民間教育訓練機関への委託訓練厚生労働大臣が認定した民間教育訓練機関等

出典:厚生労働省「ハロートレーニング(公共職業訓練・求職者支援訓練)の全体像」、厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(参考リンク参照)

雇用保険がある人向け:公共職業訓練(離職者訓練)

会社を辞めたばかりで雇用保険(基本手当)をもらっている人は、こちらが基本のルートです。

公共職業訓練(離職者訓練)は、主に雇用保険の基本手当を受給している人を対象にした制度です。受講料は原則無料(テキスト代などの実費は自己負担)で、訓練期間は概ね3か月〜1年。実施機関は国が運営するポリテクセンター(ものづくり分野が中心)、都道府県の職業能力開発校(地域の実情に応じた多様な訓練)、そして事務・介護・情報系などを中心とした民間教育訓練機関への委託訓練の3種類があります。

受講中は、雇用保険の基本手当に加えて、受講手当(1訓練日あたり500円)・通所手当・寄宿手当が支給されます。さらに重要なのが、訓練期間が基本手当の所定給付日数を超える場合、給付期間が訓練終了日まで延長されるという仕組みです。基本手当が途中で切れる心配をせずに、訓練を最後まで受けられるようになっています。

公共職業訓練の申し込み方法

ハローワークの窓口で「職業訓練の相談をしたい」と伝えるところから始まります。職業相談を受けながらコースを選び、ハローワークで受講を申し込み、訓練実施機関の選考(面接・筆記など)に合格すると、ハローワークから受講のあっせん(指示)を受けて訓練が始まる、という流れです。

雇用保険がない人向け:求職者支援訓練(ハロートレーニング)

うちは雇用保険に入っていなかった(自営業・フリーランスだった)から、基本手当はもらえない……。それでも訓練は受けられる?

受けられます。雇用保険を受給できない人のための制度が「求職者支援訓練」(通称ハロートレーニング)です。離職して雇用保険の対象ではなかった人、フリーランス・自営業を廃業した人、雇用保険の受給が終了した人などが対象で、受講料は無料。訓練期間は2〜6か月で、基礎(ビジネスパソコン等)・IT(Webアプリ開発等)・営業・販売・事務・医療事務・介護福祉・デザイン(Web・DTP等)など幅広いコースが用意されています。

月10万円の「職業訓練受講給付金」の要件

求職者支援訓練では、一定の要件を満たすと「職業訓練受講給付金」(職業訓練受講手当・通所手当・寄宿手当)を受けながら訓練を受けられます。厚生労働省が示す主な要件は次のとおりです。

要件内容
本人収入月8万円以下
世帯全体の収入月30万円以下
世帯全体の金融資産300万円以下
住居現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
出席訓練実施日すべてに出席(やむを得ない理由がある場合でも8割以上)
世帯内の重複同じ世帯の中で同時にこの給付金を受けて訓練を受けている人がいない
過去の受給歴過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けていない・過去3年以内に不正受給をしていない
給付金の金額(要件を満たした場合)

●職業訓練受講手当:月10万円

●通所手当:訓練施設へ通う定期乗車券などの実費(月上限42,500円)

●寄宿手当:訓練のために同居家族と別居して寄宿する場合に月10,700円

収入や資産の要件はけっこう細かいです。「本人収入が月12万円以下・世帯収入が月34万円以下」など収入要件を満たさない場合でも、通所手当だけ受けられるケースもあります。自分がどの要件に当てはまるかは、必ずハローワークの窓口で確認してください。

給付金の要件を満たさない場合でも、親や配偶者と同居していて世帯収入が一定額以下の人や、一定の収入のある在職者(パートで働きながら正社員を目指す人など)は、給付金なしで訓練だけを無料で受講することができます。

生活費が足りないときの融資制度

職業訓練受講手当を受けても訓練期間中の生活費が不足する場合、「求職者支援資金融資」という制度があります。貸付額は単身者が月5万円、扶養家族がいる人は月10万円×受講予定の訓練月数。利率は2%(うち信用保証料0.5%)で、担保・保証人は不要です。

どんなコースがある?分野別の例

求職者支援訓練の主な分野と、代表的なコース例をまとめました。希望の職種に直結するコースがあるかは、ハローワークインターネットサービスの訓練コース検索で都道府県・分野・募集期間ごとに確認できます。

分野コース例
基礎ビジネスパソコン科、オフィスワーク科など
ITWEBアプリ開発科、Android/JAVAプログラマ育成科など
営業・販売・事務OA経理事務科、営業販売科など
医療事務医療・介護事務科、調剤事務科など
介護福祉介護職員初任者研修科、介護職員実務者研修科など
デザイン広告・DTPクリエーター科、WEBデザイナー科など
その他3次元CAD活用科、ネイリスト養成科など

申し込みの流れ(6ステップ)

順番やること
1ハローワークの受付で「訓練の相談を受けたい」と伝える
2ハローワークで職業相談を受けながら訓練コースを選ぶ
3ハローワークで受講の申し込みを行う
4訓練実施機関の選考(面接・筆記など)を受ける
5選考合格後、ハローワークが受講をあっせん(指示)する
6訓練受講開始。受講中〜終了後3か月間、原則月1回ハローワークで職業相談を受ける

給付金の受給を希望する場合は、ハローワークで職業相談を受けたあとに支給申請を行います。支給申請からおおむね1週間程度で、指定した金融機関の口座に給付金が振り込まれます。

職業訓練と中小企業診断士の勉強は両立できる?

職業訓練でパソコンや事務の基礎を固めながら、スキマ時間で中小企業診断士の勉強も進める、という両立をしていた人です。

わたし自身は38歳で失業したあと、「スキルを身につけて、市場価値のある国家資格に挑戦する」というルートを選び、中小企業診断士の勉強をスタートしました。職業訓練そのものは「同じ訓練を受けた人」との差別化がしづらい面もあるため、並行して資格に挑戦することで、書類選考の通過率が変わってきます。わたしはスタディングの通信講座を使い、スマホ1台で講義・問題演習が完結する仕組みを使って、職業訓練やアルバイトと並行しながら7ヶ月で1次試験に合格しました。

無職期間の立て直し方全体(失業給付の手続き、固定費の見直し、資格選びの考え方まで)は「30代で無職になったらどうすればいい?まずやること5つと再起の順番」にまとめています。

よくある質問

職業訓練は本当に無料で受けられますか?

はい、公共職業訓練・求職者支援訓練とも受講料は原則無料です。ただしテキスト代など一部の実費は自己負担になります。

雇用保険(基本手当)をもらっていない30代無職でも職業訓練を受けられますか?

受けられます。雇用保険を受給できない人のための「求職者支援訓練(ハロートレーニング)」があり、一定の要件を満たせば月10万円の職業訓練受講給付金を受けながら受講できます。

職業訓練受講給付金はどんな人が対象ですか?

本人収入が月8万円以下、世帯全体の収入が月30万円以下、世帯全体の金融資産が300万円以下など、収入・資産や出席率に関する要件をすべて満たす人が対象です。

職業訓練はどこで申し込めますか?

お住まいの住所地を管轄するハローワークで申し込みます。まず「訓練の相談を受けたい」と窓口で伝え、職業相談を受けながらコースを選ぶところから始まります。

職業訓練を受けながら中小企業診断士などの資格勉強はできますか?

できます。訓練のカリキュラム外の時間であれば、スキマ時間を使った通信講座などと並行して勉強を進めている人もいます。訓練実施日はすべて出席が原則なので、その前提で学習計画を立ててください。

まとめ 30代無職の職業訓練

まとめ

●職業訓練は「公共職業訓練」と「求職者支援訓練(ハロートレーニング)」の2つの入口があり、雇用保険の有無で使う制度が変わる

●雇用保険がなくても、収入・資産の要件を満たせば月10万円の職業訓練受講給付金を受けながら無料で受講できる

●申し込みはすべてハローワークの窓口から。まず「訓練の相談を受けたい」と伝えるところから始める

●職業訓練と並行して市場価値のある資格に挑戦するのも、30代無職からの立て直し方の一つ

参考リンク(一次情報)

●厚生労働省「求職者支援制度のご案内」

●厚生労働省「ハロートレーニング(公共職業訓練・求職者支援訓練)の全体像」

●ハローワークインターネットサービス(訓練コース検索はこちらから)

※2026年11月2日に各サイトを確認しています。

以上、いろなしでした!